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ミッキーローク復活の物語となったレスラー。





あらすじは、80年代に国民的ヒーローになったプロレスラーの20年後にどうなっているのかっていうもの。家族も、金も、名声もなくなって、1回の試合でもらえるのが200ドルぐらい。それも家賃で消えていく(トレーラーハウス)。プロレスラーなんでめっちゃ体を酷使していて、ステロイドはもちろん、鎮痛剤とかとにかく薬はすごい飲む。痛み止め飲まないと痛くて眠れない。副職としてスーパーでアルバイトしている。

で、ある時心臓の病で倒れて、心臓を手術されちゃって激しい運動が出来なくなって引退。家を出て行っていた娘ともう一回よりを戻したがったり、ストリッパーの女と一線を越えたお付き合いをしたいのだが、どれもこれも自業自得でダメになっていく。

そうして最後に彼が行き着いたのはやっぱり、リングの上。俺にはこれしかないんだ、と言って再びプロレスの試合をする。


このプロレスラーのランディがまんまミッキー・ロークの半生だとか、プロレスラーの悲哀だとか、スプリングスティーンの歌がどうとか、そういうことは色々な所で語り尽くされているのでわざわざ書きませんが、私が一番この脚本で偉大だと思ったのは、本当に最後ランディにはプロレスしか残っていなかったということだ。

最後にご都合主義な映画では、試合に勝ってストリップの女と抱き合うとか、娘がよりを戻してくれるとかなりそうなもんだけど、最後の最後ランディは本当のスッカラカンで、もうほんとになんもない。プロレスだけ。

進研ゼミばりの自分が変われば世界も変わる(所謂セカイ系)などというものは世の中断じてない。孤独に苛まれてランディは娘やストリップの女にアプローチするが、どれもだめで、死ぬ覚悟でプロレスに戻っていくランディは命以上のものを、使命、宿命のようなものをそこに見出している。

ランディは「現実の方が痛い」と言ってリングに立つんだけど、それを現実逃避って言われると悲しくなるな。ランディは観客を楽しませる一流の仕事をこなしているプロフェッショナルであり、社会に対して何らかの意味のあることをしっかりとしているはずだ。それを現実逃避の一言で片づけちゃうと周りの普通の仕事している人も現実逃避になっちゃうんじゃないかな。ランディは「プロレス以外に何もない現実」をしっかり見据えてリングに立つんだから現実逃避とは言えないのでは。

世の中、あれもこれもなんて、なかなかうまくいかないことばっかなのだ。
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