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おもしろいことをたくさんしたい
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新百合ヶ丘にあるアートセンターというところでポランスキー監督の「ゴーストライター」がやっていたので観てきた。やっぱりスクリーンで映画を観るということは大事だなと思った。

で、「ゴーストライター」はミステリー・サスペンスのジャンルで、主人公はイギリス前首相の自叙伝のゴーストライターに選ばれたユアン・マクレガーが前首相に関する陰謀に巻き込まれていくっていう感じで、巻き込まれ型のサスペンスであった。

サスペンスフルな雰囲気だけどユアン・マクレガーが飄々としたキャラクターを演じてて、すごく好感が持てて非常にバランスが良く感じた。ピアース・ブロスナン演じるイギリス前首相もオットコ前なんだけど、不埒な印象がムンムンで面白い!まさか、イギリス前首相は実はMI6の凄腕スパイだったというオチかもしれないと冷や冷やしたがそんなしょーもない期待は裏切れられてよかった!オリヴィア・ウィリアムズもとんがったインテリ女な感じがよかった!

以下、ネタバレです。
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よく行く本屋さんに平積みされている上、ミステリ好きにはなんとも挑発的に映るPOPによって思わず買ってしまった樋口有介の「ピース」を読んだ。樋口有介という方の本は初めてだったのですが、非常に読みやすい文体でスラスラ読めたのだが、全体として「えっ、これでお終い?!」ってな感じであった。

中でも犯人の動機というか、そこらへんに非常に違和感というかなんというか、そんなものが残った。

以下ネタバレ全開です。
最近読んだ中でもこれはちょっとすごいぞ!
小島正樹っていう人の作品は初めて読んだんだけど、この人熱い本格を書くな!と思いました。 

龍の寺でどんどん人が晒し首にされる殺人事件がどんどん起きる、あらすじはそんな感じ。

ネットで見た感じのこの本の悪い点は「トリックに無理がある、トリックが鮮やかじゃない」ということだと思う。これは私も感じました。なんでこの本に限ってそこを激しく突かれるか?というこの本は島田荘司が主催する本神ミステリワールドスペシャルという企画の第1弾で、帯だったり宣伝文句がとにか島田荘司ばりの奇想天外でとんでもないほど大きな謎を提示してしまってるからだと思う。

消える生首、ボートを漕ぐ首なし死体、空を飛ぶ龍・・・
ここまで言われてテンションが上がらない方がどうかしてますが、確かにこれらの期待に肝心要のトリックが答えられているか?というとこれはちょっと期待外れな感じがしてしまう。なんていうか描写の力に助けられすぎてるかなーってな感じで、多少無理があるトリックになんとか納得しても、そのトリックに鮮やかさがない、というかトリックにヤラレタ感が弱いです。

それってミステリーで致命的なんじゃー?って思うかもしれないんですけど、それであっても余りある本格スピリッツが溢れていると感じました。とにかく終盤のどんでん返しや伏線の回収など、無駄な部分が全くなかったんだなと思わずにはいられない出来だったと思います。この終盤での昂揚感は本格ミステリーでしか味わえないものだと思います。

事件の内容に反して文章が非常に軽く探偵の海老原や警察の浜中のキャラクターがとてもコミカルで重厚な感じはしなかったです。ただとっても読みやすいのも個人的にこの本の良さだと思いました。

約400ページという長さで奇跡的な密度だったと思います。
アントニイ・バークリーの第二の銃声を読んだ。
でもあんまり楽しめなかった。
トリックがどうとか、そうゆうことではないのだが・・・。 
本格ミステリが好きです。もちろん他のミステリーも好きです。もちろん本格ミステリーが他のミステリーよりも格が上だということはない。本格ミステリーでしか味わえないものがあるとは思います。

本格ミステリの定義は!などというなんとも味気ない議論があったりしますが、自分の中での本格ミステリの条件とは読者に対してフェアであるということだけです。すると次にじゃあ、何がフェアでアンフェアか !てな感じになってきますが、申し訳ないですがそこの答えはないです。自分がフェアだと感じればフェアだし、そうじゃなかったらアンフェアだし。ただ、アンフェアであろうが面白かったら読んで損した気分はしないし、フェアでもつまらなかったら何とも言えないし。

でも、推理の材料が全て読者に平等に与えられている。つまりは解決編を前にして真実が読者の前に晒されているという奇妙な状態。それでもなお解決編においては読者を驚かすことができるということに何か高い志を感じます。

なんというか材料は全てあなたの前にあります、これで何か面白いものができるでしょうかと問われる。材料を見渡して見ても全く意味の分からないものばかりで何か面白いものなどできるはずがない。問題として成立していないように見える。しかし、探偵が現れその目の前にある材料だけで驚愕のものを作り上げてしまう。その挑戦的な態度、鮮やかな手並みにとても惚れているように感じます。

目の前に解答はあった、なのに解答できなかった!という状況ほどしてやられた感が強いものがあるでしょうか。

エラリークイーンという探偵はいつも気取ってばかりで正直友達にはなれないなって感じますが、何故か憎めないのはそれはフェアだからだと思います。別に何も汚い手は使っていないし、裏で秘密裏に何か情報を得ているということもない。読者と同じ状況において1歩も2歩も前に行っているのだから仕方がないとなるのです。
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