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関西でしか放送されていない安楽椅子探偵の動画を発見!!
これはおもしろい!

安楽椅子探偵とは視聴者参加側のミステリードラマであり、出題編を見た後解決編までの間に推理を応募して懸賞金をもらうというもの。
プロットを綾辻行人と有栖川有栖の2人が書いています。 本格ミステリー出身の2人ですから推理もとても論理的です。





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エラリイ・クイーンの傑作「エジプト十字架の秘密」!
やはり推理小説はクイーンを読む前と読んだ後では確実に読み方が変わってしまうように感じる。1つの些細な物証から間欠泉のようにあふれ出る論理の数々は素晴らしいとしかいいようがないです。

この先、犯人などのネタバレ含みます。
MYSTというゲームをご存知でしょうか。ジャンルではアドベンチャーゲームになると思います。初めはPCゲームとして出されていますが、のちにPS、PS2に移植などもされています。

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1993年にしては美しい島

やる事はマップを歩き回りひたすら謎やパズルなどを解いていくこと。 初代のMYSTではいきなり島に飛ばされてまず何をするのかすらわからない。まず初代MYSTはこの「一体何をしたらいいのか」というソワソワ感、不安感、ワクワク感がたまらないし、そんなゲームは前例になかったのではないかと思う。

島をうろつくにしたがって徐々に自分のすべき事が分かり始めるが、色々な証言をする人が3人現れ「一体過去に何があったのか」「一体過去に何があったのか」が徐々に分かり始めるが、「一体誰の言っている事を信じるか」などの要素や、本に時代が書かれており色々な時代に接続するという特殊で、圧倒的に「作りこまれた美しい世界観」にはかなり感動しました。

Riven.jpg
1998年にしては不思議な木

第2作目となるRIVEN。自分はRIVENがMYSTシリーズ最高傑作であるように思います。
MYSTよりはアトラスの父ゲーンを捕らえるという目的が最初に与えられますがどこにゲーンがいて、どうやってそこにいくのかは全く分からず「一体何をしたらいいのか」という面白さや「作りこまれた美しい世界観」は欠けていません。

「一体過去に何があったのか」というのはアトラスの日記を読めば大体分かってしまうためあまりありません。あと「一体誰の言っている事を信じるか」という要素について人間の会話はアトラス、ゲーン、キャサリンの会話を聞けば真実はすぐにわかってしまいますが、「一体誰が正義なのか」というのは思わず考えてしまいます。アトラスが必ずしも正義とは思えませんね。

RIVENが素晴らしいのはMYSTではその特殊な世界観を理解し、体感させるために多くの時代に移動させましたが、続編という事でその世界観がわかっている事を前提とし、RIVENという1つの時代を深く描いています。
初代MYSTはMYST島を拠点に4つの時代に移動しパズルを解いていきますが、RIVENではパズルを解くのは主にRIVENの時代のみであり、イベント上移動する時代は2つしかありません。

RIVENではMYSTで存在しなかったその時代に暮らす住人が存在します。住人達との交流はありませんがRIVENの時代にはMYSTでのチャネルウッドのように随所に住人達が生活している息遣いが感じられます。パズル1つをとっても、何の為の装置なのか分からないようなパズルが満載だったMYSTに比べ、RIVENでは人が使う事が前提となっている装置などがパズルの元になっていて、「一体どのように使われているのか」、「一体ここでどのように暮らしていたのか」と考える面白さが加えられています。

RIVENではMYSTのように1つ1つの時代をクリアしていくような感じはなく、4つの大きな島は移動しようと思えばすぐに移動することができます。
MYSTでは植物などはありましたが非常に無機的な雰囲気でしたがRIVENは生物が生息しているのを見る事ができ、有機的な雰囲気がしMYSTとの差別化が図れています。
広いフィールドを思い通りに移動する事や有機的な雰囲気により、RIVENの時代全体に散りばめられたヒントを読み解き、張り巡らされた謎を解いて過程においてRIVENという時代を私たちは身近に感じる事ができ、その場の匂いがしてくるような感じさえします。
メカニカルな装置や施設と自然との融合もMYSTに比べ洗練されており、私たちが受けるRIVENの雰囲気に強い説得力を与えています。

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2001年にしては美しいがどこかダサい

MYSTⅢでは360度見渡せるシステムが搭載されてグラフィックの美しさ、パズルの鮮やかさは増しましたように感じますが、RIVENのようにパズルに何か説得力のある意味があるようには感じられなくなってしまいました。雰囲気や装置や施設もどこか華やかすぎてケバい感じが拭えません。
RIVENでMYSTとしてやる事はやりつくしたのかなと思います。
シャーロックホームズシリーズの好きな話を並べるとその人の好みが随分と見えてくるように思います。

ホームズシリーズの魅力は奇妙な導入部と明快な結論にあると思います。赤毛連盟は赤毛連盟という奇妙な連盟に店主が勧誘されたが、しばらくしてすぐに赤毛連盟は潰れてしまったという奇妙な導入部と銀行破りのためのトンネルを掘るため店主を店から遠ざけるためという明快な結論が用意されています。

もちろんそのような話も好きなのですが、自分は一見単純な事件に見えるが実は裏には複雑な事件が絡んでいるという 話が好きです。これは小説だけでなくゲームなど他に自分が興味が引かれる条件でもあるように思います。

自分がホームズシリーズで一番好きな話は地味なイメージがありますが「第2の汚点」(第2のしみ)です。始めは政治的に重要な文章が盗まれるという言ってしまえばただの盗みの事件です。しかし、その事件が近くで起きた殺人事件という一見関係ない事件が、フランス人のスパイの死であり、ホームズはただの偶然ではないと感じ調査をすると事件現場に不審な点を見つけ解決にこぎつけるというものです。

関係ないように見える事件が実は繋がっており、殺人現場での立ち回りから綺麗な事件の後始末までとても素敵な流れだと思います。

また、「6つのナポレオン」も同様の種類として好きです。ナポレオン像が次々と壊されるという普通はただのイタズラにしか見えない事件がその裏、宝石の盗難事件というものに繋がっており合点が行く流れはとても素晴らしいと思います。


「事件に隠されえた意外な事実関係」というのがかなり大きいですね。また、単純な事件は実は巨大な陰謀の一片だったというのも興奮しますね。ある事実とある事実が一見全く関係ないように思えれば思えるほど、事実が繋がった時の驚きや爽快感がたまらないですね。

鮮やかなトリックもいいと思いますが、なんだかトリックの良し悪しにはあまり興味がありません。鮮やかなトリックが好きな方だとホームズシリーズでは「ソア橋の謎」だったり、「まだらの紐」などが好きになるんでしょうか、あとトリックでしたらアガサ・クリスティの方が鮮やかですね。
「シャーロックホームズ 10の怪事件」というゲームブックをご存知でしょうか。
シャーロックホームズファン必読の本なんですが如何せん知名度が無いように感じます。
シャーロックホームズを知っていた方がより楽しめますが、アドベンチャーゲーム好きにもかなり楽しめるものに仕上がっていると思います。完成度は非常に強いです。
残念な事にこの素晴らしい本は二見書房から出ていましたが現在は絶版となってしまっており、amazonやYahooオークションなどでしか入手することはできないと思います。自分はamazonでほぼ新品に近い状態で入手できました。

このゲームブックではシャーロックホームズになりきるのではなくシャーロックホームズの手駒であるウィギンズがリーダーを務めるベーカー街探偵団の一員になってホームズに来た依頼を代わりに捜査するというものになっています。

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こちらがその本についているものなのですが、どうでしょう、素晴らしいと思いませんか!!
まず、一番後ろに見えるのですがシャーロックホームズの時代、大体1800年後半頃にロンドン市街の地図となっています。もちろん221Bもあり、スコットランドヤードもあり、ホームズ本編に登場した場所もバッチリとあります。これだけでワクワク感が半端じゃない。

まず、捜査に当たる前にホームズの221Bに依頼人がやってきます。依頼人が直接来る場合とレストレード警部がやってくる場合がありますが、まずその事件の概要をよく読みこみ捜査を開始します。
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ホームズは忙しいので探偵団が捜査することに

事件の概要の中に会社の名前や人物の名前などはその後に英語表記があります。
これをロンドン住所録によって住所を調べ、その住所の場所に証言を聞きにいくというのが主な流れになっています。もちろん、ロンドン住所録にはホテル、病院、居酒屋からロンドンに住む一般人のかたまで幅広い方々が住所録にのっていますが、もちろん事件に関係あるのはその一握りです。重要な人物の証言にも重要でないことと重要でないことが混在しており、取捨選択はゲームのプレイヤーに任せられます。

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名前がびっしり

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捜査に関係ない場所にも行けたりします

住所録で調べた住所に証言を聞きにいき、推理を重ねていきます。
また、捜査材料の一つにホームズもオススメしていたロンドンタイムズがありこちらも超重要な情報源となります。一見事件に関連性がないように見られる事件も捜査を進めていくにつれて事件に関連が見つかったり、事件よりも昔の新聞にヒントとなる記事が載っていたり、眺めているだけでも楽しいです。もちろんこの新聞にも事件とは関係のない記事もたくさんありなにが重要か見極めるのが大切になってきます。

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射撃大会で高得点と取っているモラン大佐

あと、ホームズ御用達の情報源が事前に用意されています。
まずは警視庁にあたるスコットランドヤード。ここではお馴染みのレストレード警部などから警察にしか伝わっていない情報を得ることができます。

死体の死因などを知るには聖バーソロミュー病院、通称バーツに行きミークス卿に検死を行った証言を聞く事ができます。ちなみにこの病院はホームズとワトソンが初めて出会った場所でもありますね。

どのように殺されたのか、などの情報は犯罪学研究所のマレー所長に聞きに行けばきけますね。
ホームズの本編でも登場したポーキー・シンウェルやフレッド・ポーロックにヒントをもらいにもいけます。フレッド・ポーロックは本編でもそうでしたが、暗号によるモリアーティ教授らの事件に対するヒントを間接的に与えてくれます。

政治がらみの事件でしたらホームズの兄、マイクロフトに意見を聞きにディオゲネス・クラブにもいけます。自分は事件に関係がなくともフレッド・ポーロックとマイクロフトの場所には必ず行くことにしてます、色々と楽しいので。

捜査した結果から推理をし、最後に載っているホームズからの質問に答え本の最後に載っているホームズの答えを聞くことになります。また、捜査地点の数や質問への解答から点数をつけホームズに挑戦することができますが十中八九ホームズには勝てないので気にしないほうがいいと思います。

シャーロックホームズの時代のロンドンの雰囲気がよく再現されていたり、ホームズ本編でお馴染みの方たちや場所が登場したり、事件のおもしろさも10の事件それぞれに特色があったり、事件の中にはホームズ本編のオマージュとなっている事件がありニヤリとさせられたりとほぼパーフェクトな出来だと思いますがやや欠点といえるようなところもあります。

1つは、ホームズの解答へ行き着くまでのホームズの捜査地点として、この場所だけでホームズは事件を解決しましたってな感じのものがあるんですが、まずこの捜査地点だけではまず解決はできません。解決に必要な情報が得られるのは確かですが、その少ない捜査地点の証言だけではただの推察にしかならないですね。正直あれだけ推察は確かめなくてはいけないと言っていたホームズにしてはいささか軽率な行動と言わざる得ません。

2つは、証拠がどの事件でも弱いということです。きちんと丁寧に捜査しているとホームズの質問に答えられるだけの推理をすることができる証言や証拠が得られます。中には決定的な証拠と呼べるものもありますが、ほとんどの場合犯人にごねられたら跳ね除けられてしまうような証拠であるように思います。本格的なミステリファンとしてはちょっと納得しずらいのではと思います。

しかし、こんなものが霞んでしまうほどの素晴らしい出来だと思います。ミステリファン、ホームズファン必読です!!!!!
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