忍者ブログ
おもしろいことをたくさんしたい
[28]  [27]  [26]  [25]  [24]  [23]  [22]  [21]  [20]  [19]  [18
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「シャーロックホームズ 10の怪事件」というゲームブックをご存知でしょうか。
シャーロックホームズファン必読の本なんですが如何せん知名度が無いように感じます。
シャーロックホームズを知っていた方がより楽しめますが、アドベンチャーゲーム好きにもかなり楽しめるものに仕上がっていると思います。完成度は非常に強いです。
残念な事にこの素晴らしい本は二見書房から出ていましたが現在は絶版となってしまっており、amazonやYahooオークションなどでしか入手することはできないと思います。自分はamazonでほぼ新品に近い状態で入手できました。

このゲームブックではシャーロックホームズになりきるのではなくシャーロックホームズの手駒であるウィギンズがリーダーを務めるベーカー街探偵団の一員になってホームズに来た依頼を代わりに捜査するというものになっています。

IMG_2027.JPG

こちらがその本についているものなのですが、どうでしょう、素晴らしいと思いませんか!!
まず、一番後ろに見えるのですがシャーロックホームズの時代、大体1800年後半頃にロンドン市街の地図となっています。もちろん221Bもあり、スコットランドヤードもあり、ホームズ本編に登場した場所もバッチリとあります。これだけでワクワク感が半端じゃない。

まず、捜査に当たる前にホームズの221Bに依頼人がやってきます。依頼人が直接来る場合とレストレード警部がやってくる場合がありますが、まずその事件の概要をよく読みこみ捜査を開始します。
IMG_2033.JPG
ホームズは忙しいので探偵団が捜査することに

事件の概要の中に会社の名前や人物の名前などはその後に英語表記があります。
これをロンドン住所録によって住所を調べ、その住所の場所に証言を聞きにいくというのが主な流れになっています。もちろん、ロンドン住所録にはホテル、病院、居酒屋からロンドンに住む一般人のかたまで幅広い方々が住所録にのっていますが、もちろん事件に関係あるのはその一握りです。重要な人物の証言にも重要でないことと重要でないことが混在しており、取捨選択はゲームのプレイヤーに任せられます。

IMG_2029.JPG
名前がびっしり

IMG_2034.JPG
捜査に関係ない場所にも行けたりします

住所録で調べた住所に証言を聞きにいき、推理を重ねていきます。
また、捜査材料の一つにホームズもオススメしていたロンドンタイムズがありこちらも超重要な情報源となります。一見事件に関連性がないように見られる事件も捜査を進めていくにつれて事件に関連が見つかったり、事件よりも昔の新聞にヒントとなる記事が載っていたり、眺めているだけでも楽しいです。もちろんこの新聞にも事件とは関係のない記事もたくさんありなにが重要か見極めるのが大切になってきます。

IMG_2028.JPG
射撃大会で高得点と取っているモラン大佐

あと、ホームズ御用達の情報源が事前に用意されています。
まずは警視庁にあたるスコットランドヤード。ここではお馴染みのレストレード警部などから警察にしか伝わっていない情報を得ることができます。

死体の死因などを知るには聖バーソロミュー病院、通称バーツに行きミークス卿に検死を行った証言を聞く事ができます。ちなみにこの病院はホームズとワトソンが初めて出会った場所でもありますね。

どのように殺されたのか、などの情報は犯罪学研究所のマレー所長に聞きに行けばきけますね。
ホームズの本編でも登場したポーキー・シンウェルやフレッド・ポーロックにヒントをもらいにもいけます。フレッド・ポーロックは本編でもそうでしたが、暗号によるモリアーティ教授らの事件に対するヒントを間接的に与えてくれます。

政治がらみの事件でしたらホームズの兄、マイクロフトに意見を聞きにディオゲネス・クラブにもいけます。自分は事件に関係がなくともフレッド・ポーロックとマイクロフトの場所には必ず行くことにしてます、色々と楽しいので。

捜査した結果から推理をし、最後に載っているホームズからの質問に答え本の最後に載っているホームズの答えを聞くことになります。また、捜査地点の数や質問への解答から点数をつけホームズに挑戦することができますが十中八九ホームズには勝てないので気にしないほうがいいと思います。

シャーロックホームズの時代のロンドンの雰囲気がよく再現されていたり、ホームズ本編でお馴染みの方たちや場所が登場したり、事件のおもしろさも10の事件それぞれに特色があったり、事件の中にはホームズ本編のオマージュとなっている事件がありニヤリとさせられたりとほぼパーフェクトな出来だと思いますがやや欠点といえるようなところもあります。

1つは、ホームズの解答へ行き着くまでのホームズの捜査地点として、この場所だけでホームズは事件を解決しましたってな感じのものがあるんですが、まずこの捜査地点だけではまず解決はできません。解決に必要な情報が得られるのは確かですが、その少ない捜査地点の証言だけではただの推察にしかならないですね。正直あれだけ推察は確かめなくてはいけないと言っていたホームズにしてはいささか軽率な行動と言わざる得ません。

2つは、証拠がどの事件でも弱いということです。きちんと丁寧に捜査しているとホームズの質問に答えられるだけの推理をすることができる証言や証拠が得られます。中には決定的な証拠と呼べるものもありますが、ほとんどの場合犯人にごねられたら跳ね除けられてしまうような証拠であるように思います。本格的なミステリファンとしてはちょっと納得しずらいのではと思います。

しかし、こんなものが霞んでしまうほどの素晴らしい出来だと思います。ミステリファン、ホームズファン必読です!!!!!
PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
最新コメント
[05/19 backlink service]
最新トラックバック
ブログ内検索
リンク
プロフィール
HN:
smile
性別:
男性
アクセス解析
忍者ブログ [PR]